事業所税の申告書・届出書の種類と提出期限まとめ|どの書類をいつ出すか

地方税

事業所税には、税額を申告する「申告書」のほか、事業所等を新設・廃止したときの届出や、家屋を貸し付けている場合の申告、減免を受けるための申請など、さまざまな書類があります。それぞれ提出義務者と期限が異なり、出し忘れると過料や加算金の対象になることもあります。本記事では、事業所税で必要になる書類の種類と提出期限を一覧で整理します。

※本記事は東京都(23区内)を基準とした一般的な整理です。様式の名称・番号や提出期限は課税団体ごとに異なる場合があります(新設・廃止申告を10日以内・15日以内とする自治体もあります)。実際の提出は、必ず所在地の課税団体の最新の手引きでご確認ください。事業所税の基本は「事業所税とは?」をご覧ください。

事業所税の書類と提出期限の一覧

書類 提出する人 期限
事業所税申告書(納税申告) 免税点超で税額が生じる事業者 事業年度終了の日から2か月以内(個人は翌年3月15日)
免税点以下申告書 一定規模の事業者(下記参照) 同上(2か月以内/個人は翌年3月15日)
事業所等の新設・廃止申告書 事業所等を新設・廃止した者 新設・廃止の日から1か月以内(自治体差あり)
事業所用家屋貸付等申告書 納税義務者に事業所用家屋を貸し付けている者 新たに貸付けを行った日から2か月以内(自治体差あり)
事業所税減免申請書 減免事由に該当し減免を受けたい事業者 納期限まで(自治体所定の期限)
みなし共同事業に関する明細書 特殊関係者を有する事業者 事業所税申告書(納税申告書・免税点以下申告書)に添付
更正の請求書 過大に申告・納付していた事業者 法定申告期限から原則5年以内

それぞれの書類の解説

① 事業所税申告書(納税申告)

免税点(床面積1,000㎡・従業者100人)を超えて税額が生じる場合に提出する、基本の申告書です。事業年度終了の日から2か月以内に申告・納付します。法人税と異なり申告期限の延長制度はありません

法人税の申告期限を延長していても、事業所税は2か月以内のままです。法人税のスケジュールに合わせて遅れると期限後申告になり、不申告加算金・延滞金の対象になります。

② 免税点以下申告書

税額が生じない(免税点以下)場合でも、一定規模に達していると申告書の提出義務があります。東京都(23区)では、次のいずれかに当たる場合です。

  • 前事業年度(前年)に納税義務があった場合
  • 事業年度末日現在で、床面積の合計が800㎡超〜1,000㎡以下の場合
  • 事業年度末日現在で、従業者数の合計が80人超〜100人以下の場合
「税額が出ないから申告も不要」と誤解しやすい書類です。納税は不要でも提出義務があり、怠ると過料の対象になることがあります(基準となる数値は自治体差があります)。

③ 事業所等の新設・廃止申告書

23区内で事業所等を新設または廃止した場合に、新設・廃止の日から1か月以内に提出します(自治体により10日・15日以内などの差があります)。日々の課税状況を課税団体が把握するための届出です。

④ 事業所用家屋貸付等申告書

事業所税の納税義務者に事業所用家屋を貸し付けている貸主が、新たに貸付けを行った日から2か月以内に提出します。貸主自身は貸付部分の納税義務はありませんが、この申告義務があります。

課税団体は、この貸付等申告とテナントの申告を突き合わせて、申告漏れを把握します。「貸しているだけだから何もしなくてよい」ではない点に注意が必要です。貸主・借主の関係は「事業所税の貸ビル・サブリースの納税義務者」の記事で解説しています。

⑤ 事業所税減免申請書

条例に定める減免事由に該当する場合に、減免を受けるために提出します。減免は申請しなければ受けられず、申請期限(納期限まで等)を過ぎると受けられないため、該当する場合は早めの申請が必要です。

⑥ みなし共同事業に関する明細書

特殊関係者(同族会社・親族等)が同一家屋で事業を行っている場合に、免税点判定で床面積・従業者数を合算するための明細書です。単独で提出するものではなく、事業所税申告書(納税申告書または免税点以下申告書)に添付して提出します。免税点判定の合算の根拠を示す書類のため、その判定を行う申告書とセットで提出する位置づけです。詳しくは「事業所税のみなし共同事業」の記事をご覧ください。

⑦ 更正の請求書

過大に申告・納付していた場合に、税額の是正(還付)を求めるための請求です。原則として法定申告期限から5年以内に行います。床面積や非課税の判断を誤って過大申告していたケースなどで使います。

提出方法とペナルティ

  • 提出先:所管の都税事務所(東京都の場合)・市役所等の課税担当課
  • 電子申告:eLTAX(地方税ポータルシステム)による電子申告・電子納税が利用可能
  • 申告書の未提出・遅延:不申告加算金・過少申告加算金・延滞金の対象
  • 届出(新設廃止・貸付等)の未提出:過料の対象になることがある

まとめ

この記事のポイント
  • 納税申告書・免税点以下申告書は事業年度終了後2か月以内(延長制度なし)
  • 事業所等の新設・廃止申告は1か月以内(自治体差あり)
  • 貸主の貸付等申告は貸付けから2か月以内
  • 減免は申請しなければ受けられない(期限に注意)
  • 過大申告は更正の請求(5年以内)で是正
  • 申告書の遅延は加算金・延滞金、届出の未提出は過料の対象になり得る
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※本記事は作成時点の東京都の様式・期限等に基づく一般的な整理です。様式名・番号・提出期限・免税点以下申告の基準は課税団体により異なります。具体的な提出は、所在地の課税団体の最新の手引き等でご確認ください。

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